見頃の花

　今年もまた盆踊りの季節となり、フヨウが美しいピンクの花を咲かせています。フヨウの花は、夏の暑い季節にピンクや白の大きな花を咲かせ、朝咲いて夕方にはしぼむ一日花です。また、長期間にわたり次々に、新しい花がたくさん開花するので、見る人の目を楽しませています。

　蝉しぐれの降り注ぐ夏の盛りとなりましたが、枝先に縮れた白やピンクのサルスベリの花が咲いています。サルスベリは、夏の初めから秋ごろまでとても華やかで美しい花を咲かせてくれ、庭を鮮やかに彩ってくれるためシンボルツリーとしても人気です。

　そろそろ仕事終わりのビアガーデンが恋しい季節となり、ムクゲが白、ピンク、赤、紫などの色鮮やかな花を咲かせています。ムクゲの花は、梅雨のころから咲き始め、早朝に花を開かせ夕方にはしぼんでしまう１日花ですが、新たな花が次々と咲き続け夏から秋にかけて長期間楽しむことができます。また、ムクゲの花は咲き方も多様で、一重咲きの他に八重咲き、さらには乱れ咲きまであります。

　ひまわりの花が咲き始めていよいよ夏本番の季節を迎え、夏の海辺でハマボウの花が咲き始めています。ハマボウの花は、日当たりがよく見通しのよい浜辺や海に近い河川沿いに生息し、夏に黄色い花を咲かせる一日花ですが、次々と花を咲かせ楽しませてくれます。朝咲いて夕方しぼむ一日花ですが、スクリュー状の花弁から毎日どんどん花を咲かせ夕方には黄色い花びらが赤やオレンジ色になって枯れてしまいます。

　雨後の新緑がひときわ濃く感じられる頃となり、白くて大ぶりのクチナシの花が咲いています。クチナシの花は、夏の気配を感じ始めた頃に辺りいっぱいに、上品で甘い香りを漂わせます。咲き始めの夕方は純白で、翌朝にはクリーム色となり、落下前には黄褐色に変化します。

　今年も半年が過ぎようとしており時の早さを感じるこの頃、枝いっぱいに溢れるようにノウゼンカズラの花が咲き誇っています。ノウゼンカズラの花は、ラッパのような形状で盛夏の強い陽射しの下でオレンジや赤の鮮やかな花を咲かせます。

　雨に濡れたあじさいの青い花がひときわ美しいこの頃、公園でもあじさいの花が咲いています。あじさいの花は、じめじめした梅雨の時期に華やかで大きな花を咲かせてくれます。あじさいを植えている土壌が酸性の場合は青色の花が、逆にアルカリ性の場合はピンク色の花が咲きます。

　うっすらと汗ばむほどの陽気が本格的な夏のちかいことを知らせ、地際から何本も茎を伸ばし丸味のあるタイリンキンシバイの花が咲いています。タイリンキンシバイの花は、鮮やかな黄色でレモンのような爽やかな花です。

　春から夏へとうつろいゆく季節、街路樹や公園などでサツキツツジの花が咲いています。サツキツツジは、花びらが小さくやや肉厚でひとつのつぼみから２〜３つほどの光沢のある赤、白、ピンク、紫の花を咲かせます。また、サツキツツジの花は開花時期が少しずつ違い、ぱらぱら咲き始め一週間ほどですべて咲きます。

　さわやかな風と鮮やかな緑の中、まっすぐに立った背の高い茎にタチアオイの花が咲いています。タチアオイは、梅雨時から夏にかけて赤やピンク、白など色とりどりの花を咲かせる夏を代表する植物です。